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福島市で空き家を売却するポイントと注意点

福島市の空き家の画像

福島市内に使っていない家(空き家)をお持ちで、このまま持ち続けるべきか、それとも売却すべきか…と悩んでいませんか?

 

管理が行き届かない空き家は維持管理の負担や固定資産税などの税金のコストがかかるだけでなく、防犯や近隣への影響など何かと心配事も多いものです。実際、空き家を放置すると事故やトラブルが起きた場合は所有者の責任となり、大きなリスクを伴います。

 

さらに、適切に管理されず特定空家に指定されてしまうと、住宅用地の税優遇が外れて固定資産税が最大6倍にも跳ね上がる可能性があります。こうした負担から解放されるために売却を検討する方も増えています。

 

とはいえ、古い空き家でも売れるのだろうか」「どのように売却手続きを進めれば良いか分からない」「リフォームした方が高く売れるの?など、不安や疑問も多いかと思います。

 

空き家の売却には通常の不動産売買とは違ったポイントもあります。本記事では、福島市で空き家を売却しようと考えている方向けに、空き家売却の基本知識と賢く売るための3つのポイントを分かりやすく解説します。

 

最新の市場動向や具体的な手順、注意点まで網羅していますので、ぜひ参考にしてください。

 

福島市の空き家市場と売却の現状:空き家増加の状況と課題

福島市の空き家数の推移グラフ

まず背景として、福島市における空き家の状況を見てみましょう。福島市では近年、空き家の数が年々増加傾向にあります。総務省の住宅・土地統計調査によると、2018年時点での福島市の空き家数は2013年比で1,230戸も増加しました。

 

空き家率(住宅全体に占める空き家の割合)は12.1%程度で、これは全国平均の13.6%2018年)より低い水準ではあるものの、着実に空き家は増えている状況です。

 

福島市の推計では、今後も空き家数は増加を続け、2030年には約22,909戸・空き家率15.1%に達する見込みとされています。人口減少や世帯構成の変化に伴い、「使われない住宅」が増えてしまうのは全国的な問題ですが、福島市も例外ではありません。

 

空き家が増えることによる課題も指摘されています。長期間放置された空き家は老朽化が進み倒壊の危険や、防犯上の問題(不法侵入や放火など)を引き起こすケースがあります。また景観の悪化や衛生面(雑草や害虫など)の問題から、近隣住民への悪影響も懸念されます。

 

こうした背景もあり、福島市では空き家対策として空き家バンク」制度を運用し、空き家を「売りたい・貸したい」所有者と「買いたい・借りたい」希望者のマッチング支援を行っています。

 

空き家バンクに登録した物件を購入して定住する場合のリフォーム費用を最大150万円補助したり、登録物件の片付け費用を補助したりといった支援策も用意されています。

 

このように行政も空き家問題解決に乗り出していますが、最終的には所有者自身が早めに利活用策を考える(売却もその一つ)ことが重要と言えるでしょう。

 

福島市の不動産市場動向(需要・価格)

福島市の住宅と価格変動の図

次に、福島市における不動産市場全体の需要や価格動向について押さえておきます。不動産価格は地域の人口動向や経済状況に大きく左右されますが、福島市の場合、大きな転機となったのが20113月の東日本大震災でした。

 

それ以前、福島市の不動産価格は毎年少しずつ下落しており、震災前の水準は現在よりも20〜30%ほど低かったと言われています。

 

ところが震災直後、原発事故の影響で帰宅困難となった周辺地域の被災者が福島市内に移り住むケースが相次ぎ、住まいを失った人々の住宅需要が福島市に集中しました。

 

その結果、2012年前後から市内の不動産価格は上昇に転じ、一時的に地域によっては震災前の2倍近くにまで高騰したのです。

 

しかし、その特需的な需要も恒久的なものではありません。被災者の方々が地元に戻ったり、仮設住宅から恒久住宅へ移行したりする中で、震災による需要増は2018年頃までには落ち着き、その後は徐々に価格は下落基調に入っています。

 

とはいえ、急激に暴落しているわけではなく、震災前と比べれば依然高めの水準を保っているエリアも多いようです。特に福島市中心部や利便性の高い地域では中古住宅でも一定の需要があり、状態や立地によっては高値で売れるケースもあります。

 

一方で、中長期的な視点では人口減少と空き家増加による影響が無視できません。福島市の人口は2015年に約28.2万人でしたが、市の予測では2040年には約22.6万人と20%以上減少する見込みです。

 

特に住宅購入層である生産年齢人口の減少が著しく、逆に高齢単身世帯などは増えていくと予測されています。これはつまり、将来的には住宅を必要とする人(需要)が減ることを意味します。

 

さらに、日本の住宅市場特有の傾向として、新築志向が強く中古住宅が活用されにくいことから、全国的に空き家率が年々上昇しています。

 

ある試算では2033年には日本の空き家率が30%を超えるとも言われています。供給(空き家となる住宅)が増えて需要(購入者)が減れば、市場原理としては価格が下落傾向になるのが自然です。

 

実際、福島市においても郊外や築年数の古い物件では買い手がつきにくく、売却価格も思ったほど伸びないケースが見られます。

 

以上を踏まえると、福島市の空き家を取り巻く市場環境は、需要は全体的に徐々に縮小しつつあるが、立地や条件次第では適正価格で売れるという状況です。

 

特に利便性の高いエリアや比較的築浅の住宅であればニーズはありますが、築古物件や不便な場所の空き家は買い手探しに工夫が必要でしょう。

 

売却を検討する際は、この市場動向を頭に入れつつ、早め早めの対応を心がけることが大切です。

 

空き家売却の選択肢(買取・仲介・リースバック)

買取・仲介・リースバックの比較

空き家を売却する方法には大きく分けていくつかの選択肢があります。それぞれメリット・デメリットが異なりますので、自分の状況に合った方法を選ぶことがポイントです。

 

ここでは代表的な買取」「仲介」「リースバック」の3つの方法について説明します。

 

不動産買取(業者買取)

不動産会社に直接物件を買い取ってもらう方法です。専門の買取業者や買取サービスを行っている不動産会社に依頼すると、業者が買主となってくれるためすぐに現金化できるのが最大のメリットです。

 

買主を探す必要がないぶん手続きもシンプルで、早ければ数日〜数週間で売却完了します。

 

ただし、買取価格は市場相場(仲介で一般の買主に売る場合の価格)より低めに設定されるのが通常です。業者は買い取った後で再販して利益を出す必要があるため、どうしても「買取保証料」的なものが差し引かれるイメージになります。

 

そのため、とにかく早く確実に売る代わりに、価格は若干安くなる方法といえます。

 

仲介(媒介)

不動産会社に仲介(販売代理)を依頼し、一般の買手を探してもらう方法です。いわゆる通常の不動産売買はこの形態になります。仲介の場合、不動産会社は広告や販売活動を行い、購入希望者を見つけて契約を仲立ちします。

 

メリットは、市場の適正価格あるいはそれ以上で売れる可能性があることです。複数の人が購入を検討すれば競争入札的に高く売れることもありますし、買取より基本的に高値になりやすいです。

 

一方デメリットは、売却までに時間がかかることです。買主探しが長引けば、その間も維持管理や税金負担が続きます。一般的には買主が見つかるまで36ヶ月程度かかるケースが多く、契約から引き渡し完了まで含めると半年〜1年は見ておいた方が良いでしょう。

 

また売却成功するかどうかもタイミング次第なところがあります(必ずしも希望通りに売れる保証はない)。仲介を依頼する際は、不動産会社と「媒介契約」を結びますが、契約形態によっては複数社に重ねて依頼すること(一般媒介)も可能です。

 

他社間で競争させてより有利に売却を進めるテクニックもありますが、基本的には信頼できる1社と専任契約でしっかり販売活動してもらう方がスムーズなことが多いでしょう。

 

仲介の場合、売却成功時に仲介手数料(法律で上限が定められた額。売却額の3%+6万円+消費税が一般的)を不動産会社に支払います

 

リースバック

リースバックとは、家を売却した後もその家に賃貸という形で住み続けられる仕組みのことです。

 

具体的には、不動産会社などが物件を買い取り、売主だった方は買主と賃貸借契約を結んで家賃を支払いながらそのまま居住します。

 

毎月家賃は必要になりますが、売却代金を得て資金化できる上、着のある家から引っ越す必要がないというメリットがあります。

 

例えば急にまとまったお金が必要になったけれど、長年住み慣れた自宅を手放したくない高齢者の方などには有効な手段です。また契約によりますが、将来資金に余裕ができた際に売却した家を買い戻すことも可能なプランもあります。

 

デメリットとしては、売却後は所有者ではなく借主になるため、自由にリフォームできなかったり、賃料の支払いが負担になる点が挙げられます。

 

リースバックを扱っている会社は全国的には増えてきていますが、福島市では対応できる会社がまだ限られています。

 

弊社WIREDなど一部の企業は福島市でもリースバックを提供しており、「売却後もいつまででも住み続けることができる」「将来的に買い戻し可能」「固定資産税や火災保険などのコストは買主(会社)が負担」といった柔軟な条件でご案内が可能です。

 

以上のように、空き家を売却すると一口に言っても様々な方法があることが分かります。それぞれ一長一短がありますので、「とにかく早く手放したい」「できるだけ高く売りたい」「資金化したいが家は残したい」など、自分(家族)の事情や優先順位に応じて選択すると良いでしょう。

 

迷った場合は、不動産会社に相談すれば適切な方法をアドバイスしてもらえます。「買取が向いている物件か?それとも通常仲介で売主様有利に売るべきか?」といったことも含め、専門家と一緒に検討すると安心です。

 

空き家を賢く売却する3つのポイント

賢く売るための3つの秘訣

空き家売却を成功させるには、いくつか押さえておきたいポイントがあります。ここでは特に重要な3つのポイントについて解説します。

 

1つ目のポイント:適正価格で売るための査定のコツ

適正価格査定を受ける方法

空き家に限らず不動産売却で最も大切と言えるのが適正価格の設定です。どんなに良い物件でも価格設定を誤ると売れ残ってしまいますし、逆に安くしすぎると損をしてしまいます。

 

適正価格で売るためには、相場を正しく把握し、複数のプロの意見を聞くことがポイントです。

 

まず、自分の物件のおおよその相場を知りましょう。福島市内で似た条件(エリア、土地の広さ、建物の延べ床面積・間取り、築年数など)の物件がどのくらいの価格で売りに出されているか、インターネットの不動産ポータルサイトなどで調べてみます。

 

さらに過去の成約事例が分かれば理想的です。そうすることで、「思っていたより相場は安い/高いな」「〇〇地区は人気だからこれくらいでも売れるんだな」といった感覚がつかめます。

 

不動産会社の査定任せにせず、ある程度自分でも相場観を養っておくことが大切です。

 

次に、実際に不動産会社に査定(価格の見積もり)を依頼します。この際、1社だけでなく複数の不動産会社に査定をお願いすることをおすすめします。

 

1社の査定額だけではそれが適切か判断が難しく、不動産会社ごとに重視するポイントが違うため査定結果に差が出ることが多いからです。

 

最低でも3社程度、多ければ45社に査定してもらえば、だいたいの査定価格の平均値(買取相場や売出し想定価格の相場)が見えてきます。

 

その中で特に高い査定額を提示した会社や、逆に低い金額だった会社があれば、その理由を聞いてみましょう。なぜその価格になるのかの説明を受けることで、自分の物件の長所・短所や市場での評価ポイントが見えてきます。

 

査定は無料で行ってくれる会社がほとんどです。訪問査定を依頼すれば、実際に物件を見た上でより正確な価格を提示してくれます。

 

また最近では一括査定サイトなどを使って簡単に複数社に査定依頼を出すこともできますので、活用するとよいでしょう。

 

こうして複数査定を比較検討し、相場データも参照しながら適切な売出し価格を決めることが、賢い売却の第一歩です。

 

強気に高く設定しすぎると売れ残って価格を下げざるを得なくなったり、市場の新鮮さを逃してしまったりします。一方で安く出しすぎて早期に売れてしまうと「もっと高くできたのでは」と後悔しかねません。

 

複数の意見を取り入れつつ、自分でも納得できる適正価格のラインを見極めましょう。

 

2つ目のポイント:売却前に準備すべきこと

売却前に確認すべきこと

空き家を売りに出す前に、事前にしっかり準備を整えておくことも成功への重要ポイントです。以下に、売却前に確認・準備しておきたい主な事項を挙げます。

 

名義の確認と変更手続き:

空き家の所有者名義が現状どうなっているか確認しましょう。例えば親から相続した空き家で、まだ名義を自分に変えていないような場合、名義人でないと勝手に売却することはできません。

 

売却契約を結ぶ前提として登記名義人を現在の所有者(売主となる人)に変更しておく必要があります。相続登記がお済みでない方は司法書士などに依頼して早めに手続きを進めてください。

 

必要書類の準備

不動産の売却には様々な書類が必要です。主なものとして、物件の権利証または登記識別情報(昔の登記済証)、物件の登記簿謄本(土地・建物)、固定資産税の納税通知書(課税明細書)、本人確認書類(身分証明書)や印鑑証明書、住民票などがあります。

 

ほかにも、建物図面や測量図、公図等、耐震診断報告書やアスベスト調査報告書(該当する場合)などがあれば用意します。

 

特に権利証や測量図などは普段なじみがなく所在不明になりがちですので、事前に探して手元に揃えておきましょう。

 

書類が欠けていると後々手続きに時間がかかったり買主に不安を与えることにもなります。準備に不安がある場合は査定に来てもらったタイミングで不動産会社に確認すると安心です。

 

物件の状態チェックと手入れ

売却前に、空き家の現況を自分でも一度チェックしましょう。長年人が住んでいない家はどうしても埃や汚れが溜まっていますので、簡単な清掃はしておくことをおすすめします。

 

庭や敷地の雑草を刈る、不要品が残っているなら処分する、室内も掃き掃除や拭き掃除をしておくだけでも印象は違います。雨漏り跡や壁のシミなどがあれば原因を調べ、軽微な修繕で直るものなら直しておくと良いでしょう。

 

ただし、後述するように大掛かりなリフォームや解体は慎重に判断してください。

 

リフォームや解体の判断

空き家を売る際によく悩むのが「リフォームして綺麗にしてから売るべきか」「古い家なのでいっそ更地にして売るべきか」という点です。

 

これについては、不動産市況と物件の状況によりますが、基本的に自己判断で高額なリフォームや解体を行うことはお勧めできません

 

リフォームすればすぐ住めるから買い手が付きやすい、解体して更地にすればすぐ建てられるから有利、と考える方も多いですが、実際には必ずしも売却が有利になるとは限らないのです。

 

場合によってはリフォームや解体にかけた費用分、売却益が増えるどころかマイナスになってしまう可能性もあります。

 

特に古い空き家の場合、買主は購入後に自分好みにリフォームしたいと思っているケースも多く、下手に売主側でリフォームしてしまうとその分価格が高くなっているなら要らないと思われることもあります。

 

また、築古物件では「いずれ解体して建て替える前提で土地だけ評価する」という買主も珍しくありません。

 

その場合、売主がリフォームに数百万円かけても評価されないどころか、むしろ「リフォーム代上乗せされて高いな」と敬遠されてしまいます。

 

解体についても同様です。更地にすれば確かに古家付きより売りやすくなる面はありますが、一度建物を取り壊すとその土地には住宅用地特例(固定資産税が更地の1/6に軽減される制度)が効かなくなり、売却までの間の土地の固定資産税負担が増してしまいます。

 

また解体費用自体もそれなりにかかります。こうしたことから、リフォームや解体は「やった方が良い場合もある」がやらない方が良い場合も多いというのが実情です。

 

判断に迷う場合は、不動産会社に現地を見てもらい「この家は現状のまま売った方がいいのか、手を入れた方がいいのか」意見を仰ぐと良いでしょう。

 

プロは買主のニーズを踏まえてアドバイスしてくれます。自分で勝手に決めて動く前に、一度相談することをおすすめします。

 

告知すべき事項の整理

売却する空き家に関して、何か不具合や問題点(雨漏りやシロアリ被害、給排水設備の故障、境界トラブルなど)がある場合は事前に整理しておきましょう。

 

売買契約時には契約不適合責任として、売主が把握している物件の欠陥や権利関係の不備は買主に知らせる義務があります。後から「聞いてない」とトラブルにならないよう、知っている限りの情報は不動産会社にも伝えておきましょう。

 

必要に応じて先に修繕しておく選択肢もありますし、そのまま売る場合でも告知しておけば契約後の責任を追及されるリスクを減らせます。

 

以上が主な準備項目です。空き家は放置期間が長いほど劣化が進み、いざ売ろうと思った時に問題が発覚しやすいものです。早めに点検・整理を行い、売り出しにベストな状態を整えておくことが高く早く売るコツです。

 

3つ目のポイント:信頼できる不動産会社の選び方

信頼できる不動産会社選び

空き家売却を成功させるには、パートナーとなる不動産会社選びも非常に重要です。どの会社に依頼するかで、売却価格や売却スピードが大きく左右されることもあります。

 

地域密着で経験豊富な会社か

福島市の空き家を売るなら、やはり福島市の市場に詳しい不動産会社に依頼するのが安心です。

 

スタッフが地元出身で土地勘があったり、福島市内での売買実績が豊富な会社は、そのエリアの相場感や買主層の傾向をよく理解しています。逆に全国チェーンでも担当者が地域に慣れていないと的外れな戦略を立てられてしまう恐れもあります。

 

○○エリアの売却事例はどのくらいありますか?」など聞いてみても良いでしょう。

 

実績や得意分野のチェック

不動産会社にもそれぞれ得意分野があります。マンションの売買が得意な会社、一戸建てや土地が強い会社、あるいは空き家のような古家付き物件の売却に注力している会社など様々です。

 

自分が売る空き家に近い物件の売却実績がどれくらいあるか確認しましょう。実績豊富な会社は、ネットワークも広く潜在顧客を多く抱えていたり、適切な広告活動で早期に売却してくれる可能性が高いです。

 

また、売却数字だけでなくその内容も大事です。本当に難しい物件も売った経験があるのか、どんな工夫をしているのか尋ねても良いでしょう。

 

対応の丁寧さ・信頼感

実際に問い合わせたり査定を依頼した際の対応も重要な判断材料です。レスポンスの速さや説明のわかりやすさ、こちらの質問に親身になって答えてくれるかといった点を観察しましょう。

 

誠実な会社であれば、査定結果についても根拠を丁寧に説明し、メリットだけでなくデメリットやリスクもちゃんと教えてくれます。逆に、自社のメリットばかり強調して急かしてくるような場合は注意が必要です。

 

いくつかの会社とやり取りする中で、ここなら信頼できそうだというところを見極めましょう。複数査定を依頼すれば、各社の対応や担当者の人柄も比較できます。

 

提案力と柔軟性

信頼できる会社は、こちらの事情や希望をよく聞いた上でベストな売却プランを提案してくれます。例えば「できるだけ早く売りたいのか」「多少時間がかかっても高く売りたいのか」などによって、買取も含めた提案をしてくれるかもしれません。

 

近年では仲介と買取の両方を手掛ける会社も増えているので、どちらも選択肢に入れて検討できる会社だと安心です。また、リースバックなど特殊な仕組みを希望する場合に対応可能かどうかも会社によって違います。

 

このように自分のニーズにマッチしたサービスを提供できるかもポイントです。

 

会社の信頼性(免許・所属団体など)

基本的なことですが、その会社がきちんと宅地建物取引業の免許を持っているか(サイトの会社概要等に免許番号が明記されています)、全日本不動産協会や不動産流通経営協会などに加盟しているかなども確認しておきましょう。

 

まず滅多に無いことですが、悪質な無免許業者などに引っかからないための自衛策です。また、大手か地元中小かに関わらず、信頼できる会社は顧客の声や事例をホームページ等で紹介していたりします。そうした情報も参考になるでしょう。

 

以上の観点を踏まえ、この会社なら任せられるという不動産会社を1社選ぶことが理想です。最初はいくつか当たってみて、最終的に専任で1社に依頼する形が多いでしょう(複数社に一般媒介で依頼する場合でも、実質メイン担当となる1社を決めておくと進めやすいです)。

 

信頼できる会社に任せれば、販売戦略の立案から買主との交渉、契約手続きまでしっかりナビゲートしてもらえます。不安なことは何でも相談し、二人三脚で売却活動を進めましょう。

 

福島市での空き家売却を成功させるために

空き家売却の流れとステップ

ここまで市場動向や事前準備・ポイントについて解説しました。続いて、実際の空き家売却の一般的な流れと、売却後の手続き・注意点について確認しておきましょう。

 

空き家売却と言っても基本は通常の不動産売却と同じです。一般的な売却の流れをステップごとに紹介します。

 

市場相場の調査

売却を思い立ったら、まずは自分の空き家のだいたいの市場価格を調べます。同じ福島市内で条件が近い物件の売出し価格や成約事例をリサーチしましょう。不動産ポータルサイトやレインズ(不動産流通標準情報システム)の一般公開情報などが参考になります。

 

不動産会社に査定を依頼

次に不動産会社に物件を査定してもらいます。先述の通り、複数社に依頼するのがポイントです。

 

「一括査定サイト」を使えば一度に複数の不動産会社へ査定依頼できますし、個別に地元の評判の良い会社に依頼してもOKです。プロの目線で適正価格を算出してもらいましょう。

 

不動産会社と媒介契約を締結

信頼できそうな不動産会社が見つかったら、その会社と媒介契約を結びます

 

媒介契約には一般」「専任」「専属専任」の3種類がありますが、簡単に言えば、1社に絞る場合は専任系、複数社に依頼したければ一般を選びます。それぞれ報告義務や有効期間が異なりますが、通常は3ヶ月程度の契約です。

 

契約書を交わしたら正式に売却活動のスタートです。

 

売却活動(広告・内覧対応)

媒介契約後、不動産会社は物件の情報を広告に掲載したり、顧客に紹介したりして買主探しを行います。

 

具体的には、大手ポータルサイト(SUUMOやアットホーム等)への掲載、チラシ配布、自社ホームページへの掲載、他社ネットワークへの情報共有など様々な販促活動があります。並行して、興味を持った方への物件案内(内覧)も実施されます。

 

空き家の場合、内覧時は不動産会社に鍵を預けて代わりに対応してもらうことも可能です。内覧が入る際は事前に連絡をもらえますので、できる範囲で掃除や換気をしておくと印象アップにつながります。

 

買主と売買契約の締結

内覧を経て購入希望者が現れ、価格や条件面の交渉がまとまれば、不動産売買契約を締結します。契約当日は不動産会社の立会いのもと、重要事項説明(宅建士による物件説明)を受けた後、売主・買主双方が契約書に署名捺印します。

 

買主から手付金(通常売買代金の510%程度)を受け取り、この時点で契約成立となります。

 

残代金の受領と物件の引き渡し

売買契約後、住宅ローン利用がある場合は買主のローン審査などを経て、1〜2ヶ月後を目安に決済・引き渡しを行います。

 

決済日には司法書士立会いのもと所有権移転登記の手続きも同時進行し、買主から残代金(売買代金から手付金を差し引いた残り)を受領します。

 

残代金受領と鍵の引き渡しが完了すれば、晴れて売却完了です。お疲れ様でした!

 

以上が一般的な仲介での売却プロセスです。それぞれのステップで不明点があればその都度不動産会社がサポートしてくれますので、安心して進めましょう。

 

こうした流れを6つのステップに整理して把握しておくと、自分が今どの段階にいるのか分かりやすく、次にやるべきことも見えてきます。

 

なお、業者買取を利用する場合は、この流れのうち買主探しや広告活動のステップが省かれるため、査定提示契約決済と非常に短期間で完了します。

 

リースバックの場合は基本的に買取の流れで売却契約を締結し、その後賃貸借契約を結んで引き続き入居という形になります。

 

方法によって手順は多少異なりますが、いずれも売却時には契約書への署名・押印や決済時のやり取りなど、重要な手続きがあります。不動産会社と綿密に打ち合わせながら、一つ一つ丁寧に進めていきましょう。

 

売却後の手続きと注意点

売却後の注意点リスト

空き家の売却が無事完了した後も、いくつか注意すべきポイントがあります。売却後に必要な手続きや留意点についてまとめます。

 

売却益が出た場合の確定申告

不動産を売却して利益(譲渡所得)が出た場合、翌年に確定申告を行い譲渡所得税を納める必要があります。

 

譲渡所得税とは、所得税・住民税(+復興特別所得税)のことで、物件の所有期間によって税率が異なります。短期譲渡(5年以内の所有)なら約39.63%、長期譲渡(5年超の所有)なら約20.315%の税率が課されます。

 

例えば相続した空き家を売った場合、相続から5年以内なら短期譲渡、超えていれば長期譲渡となります。なお、売却損が出た場合は基本的に納税義務はありませんが、給与所得などと損益通算して税金を軽減できるケースもあるため、損失でも確定申告した方が有利になることがあります。

 

いずれにせよ、売却した翌年の2~3月に忘れず確定申告を行うようにしましょう(不動産会社は税申告まではサポートしないことが多いので、自分で行います)。

 

「相続空き家」の税控除制度の活用

空き家を相続した人が一定の条件を満たして売却する場合、譲渡所得から最大3,000万円を控除できる特例があります。

 

これは国が空き家の発生抑制を目的に設けた制度で、被相続人(亡くなった方)が一人暮らしをしていた住宅を相続し、一定期間内に売却または取り壊して更地売却した場合に適用されます。

 

主な条件としては、昭和565月以前に建築された旧耐震基準の戸建てであること、相続から3年後の年末までに売却すること、売却額が1億円以下であること、などがあります。

 

該当しそうな方は、この被相続人居住用住宅の3000万円特別控除を受けられるか税務署や税理士、不動産会社に確認してみてください。

 

適用を受けるには確定申告時に必要書類(被相続人の除票住民票や戸籍、耐震診断報告書等)を提出する必要があります。期限を過ぎると控除が受けられなくなるので注意しましょう。

 

名義変更(登記)の確認

決済時に司法書士が所有権移転登記の手続きを行いますが、念のため物件の登記名義が買主に移転されたことを確認しておきましょう。

 

通常は問題なく処理されますが、後日登記完了証(権利証に代わるもの)などのコピーをもらえる場合もあります。自分名義の不動産ではなくなったことを確認できれば安心です。

 

また、売却後は固定資産税などの課税先も買主に変更されます。翌年度から自分には課税通知が来なくなりますが、万一来てしまった場合は市役所に問い合わせましょう。

 

なお、決済日が年の途中の場合、固定資産税は日割り精算されています(通常11日時点の所有者に1年分課税されるため、その年の残り期間分を買主に支払ってもらっているか、自分が支払っている)。精算についても契約書に記載があるので確認しておきます。

 

その他精算・手続き

物件を引き渡したら、電気・ガス・水道などライフラインの使用停止(名義変更)手続きを忘れず行いましょう。空き家の場合引き渡しまで停止していたケースも多いですが、契約自体を解約することになります。

 

また火災保険に加入していた場合は解約し、日割りで保険料が戻ってくることがありますので保険会社に連絡します。もし売却物件がマンションであれば管理組合への届け出も必要です。

 

さらに、住宅ローンが残っていた場合は決済時に一括返済して抵当権抹消登記も完了していますが、金融機関から完済証明などが郵送されてくるので保管しておきます。

 

以上が主な売却後の手続き・注意点です。売却後はホッとしますが、税金面の届け出など大事なことがありますので気を抜かないようにしましょう。特例控除など受けられるものは確実に申請し、余計な税負担を減らすことも大切です。

 

必要なことを済ませれば、長年の悩みだった空き家問題もひと段落し、肩の荷がおりることでしょう。

 

福島市で空き家の売却をお考えなら、ぜひ一度WIREDに相談してみてください。地元密着企業ならではのきめ細かな対応で、不安や悩みを解消しながら最適な形での売却をサポートさせていただきます。

 

株式会社WIRED(ワイアード)は、福島市に拠点を置く不動産売却専門の企業です。

 

スタッフ全員が福島市出身の宅地建物取引士で、地元密着ならではの豊富な実績(取引件数1,200件以上)と高い顧客満足度を誇ります。

 

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