福島市で遺産分割をする際、現金や株などの資産よりも、不動産の価値が大きいという方は少なくありません。

 

「相続する財産の中に不動産があるけど、どう分割すれば良いの？」と悩まれている方もいらっしゃるのではないでしょうか？

 

結論から言えば、法定相続人（兄弟・親族など）の間で揉め事を起こすことなく、公平な遺産分割を行うためには、初めに不動産の正確な価値を金額で把握する必要があります。

 

その正確な価値を金額で把握するために必要なのが、不動産査定です。

 

金額が把握できれば、相続人間で、何をどのように分けるのか、また、より公平に遺産分割するために売却する、など次のステップに進みやすくなります。

 

本記事では、

「公平な遺産分割のためになぜ不動産査定が必要なのか？」

「福島市の相続不動産を査定するための３つの方法」

「相続不動産を分割するための４つの方法」

について、詳しく説明いたします。

 

【公平な遺産分割のために、なぜ不動産査定が必要なのか？】

例えば、現預金が２００万円と福島市の不動産を２人の相続人間で分けるとします。

 

遺産を分割するとは言えども、不動産自体を２つに分割（分筆）するといったことは、価値を減少させるケースが多く、

 

また、所有権持分で分けるといったことも、後のトラブルを発生させる原因になりかねないため、まずはそのままの状態(分筆や持分分割をしていない状態)の不動産の価値を正確に金額で把握する必要があります。

 

もし、金額で把握しないまま進めてしまった場合、

 

例えばAさんが現預金２００万円、Bさんが不動産といった分け方をしてしまうと、後に正確な金額が判明した場合、その金額が現預金よりも高くとも、低くとも、その不公平感から相続人間でトラブルになりかねません。

 

そのため、福島市の相続不動産の売却や買取を想定されている場合、まずは遺産分割を行う前に不動産会社に査定を依頼するのが一般的となります。

 

【福島市の相続不動産を査定するための３つの方法】

査定の方法には主に３つあり、それが

「自分で調べる方法」「不動産査定」「不動産鑑定」です。

 

それぞれを見ていきます。

 

■自分で調べる方法

 

不動産の価値を自分で調べる方法としては、参考にできるものは「地価公示価格」「路線価」「固定資産税評価額」と３つあります。

 

このうち、「地価公示価格」と「路線価」については、実際に相続する不動産の価格ではなく、近隣の成約事例であったり、非常に大まかな評価基準でしかないため、

 

対象の不動産そのものの価格ではなく、一般の方が参考にするには少し難易度が高い様に思います。

 

「固定資産税評価額」については、対象の不動産そのもの評価額を個別に算出されておりますので一つの目安とはなりますが、

 

需要と供給を前提とした実際に売れる価格とは乖離があるケースが非常に多いのが実情です。

 

相続人間で合意があれば、上記の方法だけでも遺産分割を行うことが出来ますが、相続人間だけでなく、第三者の公平な判断を入れておくことにより、

 

相続人間でもより納得感が生まれ、分割に対し揉めづらくなる側面もあることから、「自分で調べる方法」のみで遺産分割を行うことはあまり得策ではありません。

 

 

■不動産会社から不動産査定を受ける。

 

不動産査定とは、不動産会社が実際に今その「不動産を売却した場合の売却予想額（仲介）」もしくは「その不動産会社が直接買取を出来る額」を算出することです。

 

不動産会社が、対象不動産の調査（現地調査・法務調査）を行い、その不動産の個体差（どのような特徴やリスクがあるか）を見抜いた上で、

 

近隣の成約事例をベースに、対象の不動産が現在の福島市の市場でどの程度の価格で売却できるかを算出します。

 

売却もしくは買取を前提とした金額を、実際に日々売買をしている不動産売却のプロが計算するため３つの方法の中で最も「実際の売却価格＝現在価値」に近い数字が算出されます。

 

また、不動産会社は査定で料金を受け取ることが出来ないため、不動産査定は無料で受けることができることが一般的です。

 

 

■不動産鑑定士から不動産鑑定を受ける。

 

不動産鑑定とは、国家資格である「不動産鑑定士」のみが行える「不動産の客観的な資産価値の評価」です。

 

不動産査定と何が違うの？と思われる方も多いと思いますが、不動産鑑定は国家資格に基づく高い証明力を背景として、

 

例えば、国や自治体など公の持つ不動産を評価する場合や、裁判などで客観的な資料として提出する際などに使われることが多いです。

 

一方、不動産鑑定は、あくまで資産価値を評価しているものであるため、需要と供給が存在する実際の不動産売買における売却価格とは乖離が生まれることが少なくありません。

 

不動産鑑定士は実際に売買を行なっている訳ではありませんので、現在時点の需要と供給を加味している訳ではないためです。

 

また、不動産鑑定には高額な費用がかかります。

鑑定してもらうだけで、不動産によって２０万円〜５０万円程度の鑑定料がかかるのです。

 

 

【福島市の相続不動産を分割するための４つの方法】

いずれかの方法で、不動産の価値を金額で把握したら、実際に分割する方法としては

「現物分割」「代償分割」「換価分割」「共通分割」の４つがあります。

 

■現物分割

 

現物分割は、対象の不動産をそのままの状態で相続人の内１人で相続し、その他の財産を他の相続人で分けて相続する方法です。

 

少し分かりづらいので、具体例を２つあげたいと思います。

 

ケース１　相続人：２人　相続財産：不動産１つ・現預金１００万円

相続人Aさん：不動産

相続人Bさん：現預金１００万円

 

ケース２　相続人：３人　相続財産：不動産３つ・現預金３００万円

（※：相続不動産の価値がそれぞれ異なる場合）

相続人Aさん：不動産

相続人Bさん：不動産　現預金１００万円

相続人Bさん：不動産　現預金２００万円

 

ただし、相続財産が不動産１つのみであった場合、例えばご実家の土地建物のみであった場合には、分割が出来ないというデメリットがあります。

 

 

■代償分割

 

代償分割は相続人の一人が不動産全てを相続し、その他の相続人は、不動産を相続した相続人から相続分に相当する現金を支払うという分割方法です。

 

こちらの具体例としては以下の様になります。

 

ケース１　相続人２人　相続財産：不動産１つ（１０００万円相当）

相続人Aさん：不動産（１０００万円相当）

相続人Bさん：現金５００万円（AよりBに支払われる。）

 

この場合、１０００万円相当の不動産を相続したAよりBへ５００万円が支払われることにより、1/２ずつ相続財産が分割されたことになります。

 

この方法では、不動産を相続した相続人からその他相続人へ多額の現金が支払われることから、その現金の用意が必要なこと、また相続人間で対象となる不動産の価格設定の取り決めに納得と合意が必要なことがデメリットとして挙げられます。

 

 

■換価分割

 

換価分割とは相続不動産を売却して得た売却益を相続分に応じて分割する方法です。

 

複数の相続人間でご実家を相続する場合では、弊社へいただくご相談でもこの方法を選ばれるお客様が最も多い印象です。

 

ケース１　相続人：３人　相続財産：不動産１つ（１２００万円相当）

相続人Aさん：不動産の売却益４００万円

相続人Bさん：不動産の売却益４００万円

相続人Cさん：不動産の売却益４００万円

 

この方法では、まず代表となる一人の相続人が対象の不動産を相続し、売却した後にその売却益を現金にて３人で分割します。

 

換価分割は、実際に売却できた売却益を現金で平等に分配できるため、相続人同士で最も争いが起こりにくい方法です。

 

実際に弊社へご相談をいただく相続案件で、複数の相続人間でご実家を相続する場合では、この方法を選ばれるお客様が最も多い印象です。

 

 

■共有分割

 

共有分割は、一つの不動産を相続人全員の共有名義にして相続する分割方法です。

共有名義にする、とは所有権持分を分けるということです。

 

ケース１　相続人：３人　相続財産：不動産１つ

相続人Aさん：不動産の所有権持分1/3

相続人Bさん：不動産の所有権持分1/3

相続人Cさん：不動産の所有権持分1/3

 

この方法は、相続時点で不動産の評価や金額を気にする必要もなく、平等に分けることも出来るので、15年前ぐらいまでは最もに選ばれていた分割方法ですが、実は最もトラブルが起きやすい分割方法です。

 

この方法の最も大きなデメリットは、のちに対象の不動産を賃貸に出したり、売却したりする際に、相続人全員の同意を得なければならない点にあります。

 

特に売却の際には、例えば兄弟間で１人が「売りたい」、１人が「売りたくない」となってしまった場合、その不動産を動かす＝売却することは出来ませんので、兄弟喧嘩から大きなトラブルに発展してしまうことも少なくありません。

 

また、原則として相続人（共有名義人）全員で契約や決済に出席する必要があるため、相続人が福島市以外の遠方に住んでいる場合には、その手続きが通常よりも複雑になります。

 

不動産売却のプロからすれば、この方法は一時凌ぎでしかなく、先の不動産利用や売却の可能性を考えるならば、おすすめできない方法です。

 

 

【弊社にご相談をいただいた実際の事例】

弊社に実際にご相談いただいた相続の事例として、

「福島市にあるご実家を相続人３人で相続する予定だが、どうすれば良いか？」といったものがありました。

 

このご相談では、不動産以外には現預金が200万円程度あるのみ、また相続人が皆さん福島市以外の遠方にお住まいで、福島市に戻る予定もなく将来的にご実家を利用する予定もないとのことでした。

 

こういった場合、上記の通り「換価分割」が最も公平感がありトラブルが起きにくい方法であるため、代表者１人が対象不動産を相続し、その売却益を３人で分ける方法をご提案致しました。

 

また、あまり時間や手間をかけず、このタイミングでスッキリしたいとのことでしたので、弊社にて買取価格の査定をさせていただき、価格にご納得いただいた上で、１度のご来店のみで全てが完了するよう買取をさせていただきました。

 

取引完了後、お客様はその場で、他の２人の相続人へ売却益の按分分をお振り込みされておりました。

 

お客様としては、高く売ることもさることながら、それ以上に相続人間での公平性、つまり「兄弟間でトラブルを起こしたくない」とのお気持ちが大きいため、手間なく確実に売却できる弊社の買取にとてもお喜びいただけた様でした。

 

【まとめ】

相続財産を遺産分割する際に、不動産が含まれている場合には、後のトラブル防止のために実際の不動産価値を正確な金額にて把握することが大切です。

 

そのために最も適した評価方法は、不動産会社へ査定を依頼する方法です。

 

では、「福島市で不動産査定を依頼するとしたら、どんな不動産会社を選べばいいか？」と言えば、

 

第一に挙げられるのは「地元に強い（精通した）不動産会社かどうか」が大事な判断基準です。

 

地元に強い不動産会社であれば、その土地や建物が今現在の相場でどの程度の価格になるか、正確で迅速に回答してくれるため、スムーズな遺産分割の一助となってくれます。

 

もう１点が、「豊富な売却実績・買取実績を持っている不動産会社かどうか」です。

実績が多いということは、実際に多くのお客様に選ばれているという点で安心感があります。

 

いずれにしても、遺産分割の際、相続財産に不動産が含まれている場合には、まずは不動産会社に不動産査定を依頼することをおすすめ致します。

 

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